農機具にaiを組み込むことで得られる農業の未来

若い世代が農業に携わるのは食料自給率の安定の向上につながるので良いことですが、ただ自然との闘いでもあるため収入が安定しないことがデメリットです。

そこで農業のデメリットを解消する方法として、農業と化学が共同で取り組んでいるのが人工知能であるaiを搭載した農機具を用いることです。

なぜaiを組み込むことが検討されているのか、それにはいくつかメリットがあるので紹介します。

天候不順に強くなる

農作物を育てるうえで経験が重要になるポイントといえば天候を読むことです。例えば晴れの日であれば植物が良く育つので重要になりますが、その代わりに雨が降らないのでしっかりと水分量を与えるようにしなければならないです。

そして晴れの日が続くようであれば、事前に水を用意しておいてまんべんなく撒く必要があります。逆に雨の日があれば水やりをする必要はないですが、その代わりに降水量が多すぎると根腐れを起こすリスクがあるため水はけがよくなる道具や技法を用いて過度な侵入を防ぐ必要があります。

特に近年では温暖化とヒートアイランド現象が進んだことで、突如上空に厚い雲が発生し大量の雨を降らせるゲリラ豪雨の発生率が増えているのでこれも農業の成功率に大きくかかわります。このように作物を育てるうえで天候を今日だけでなく後日も予測して行う必要があるため、農業に携わったことがない人間にとっては難しい点です。

そこで農機具の種類の一つに野外でもネット通信ができるaiスピーカーを用いて、天候を検索してもらい今後の天候の状態を湿度を含めて算出してもらいます。現在の天候と湿度をリアルタイムで知ることができれば適切な水分量を与えることができるだけでなく、後日の天候と湿度を知っていれば急な天候不順に対応できるので作物を育てる上で天候による失敗のリスクを軽減できます。

農業をする上で悩まされていた雑菌や虫に強くなる

農業の失敗リスクの中で、天候の次に多いのが雑菌や虫による被害です。農業は屋外で育てるため、空気中に漂う雑菌に常にさらされるリスクがあります。もちろん植物が順調に育っていれば雑菌や虫の害が及んでも、植物自身が肉食昆虫を呼び寄せるフェロモンの分泌や食べてみて苦味と感じる成分を作り出すなどの防御機能を発揮します。

しかし天候不順が続いたり風通しが悪いなどの気象条件が続くと、その防御機能がうまく働かなくなり病気や虫が寄ってきてしまうことにつながります。そこで農機具にaiを組み込む方法として、近年話題のドローンを用いります。

ドローンを用いることによって、畑全体をくまなく見渡すことができるので生育状況を見ることができます。このドローンを用いて畑の状況を測量することができれば、農業に携わる際の理想として考えられている無農薬及び化学肥料を用いらない特別栽培農産物の成功率を上げることにつながります。

しかし特別栽培農産物を途中まで行ったうえで病気や虫が蔓延し始めていることがわかれば、同じく別のタイプのドローンを用いて被害を抑えるために農薬を散布して抑え込むことができます。

データと照らし合わせて収穫時期を見極められる

天候を読んだり薬を散布するai搭載型農機具を用いることで生産率が安定したら、次の段階のaiの役割は蓄積したデータから収穫時期を見極められることに用いります。農業の流れを簡潔にまとめると種付けから発芽した苗を畑に植え、その苗に栄養を与えて成長させた後に収穫する流れです。

ただ収穫する段階になると作物は立派に育っているように見えますが、どうしても畑の場所によって生育にばらつきが生まれてしまいます。生育にばらつきがあったまま収穫してしまうと、未成熟であったために独特の苦みがあったり見た目がきれいでもあまりおいしくないなどの問題があるのです。

そこで今後考えられるaiの技術としては、収穫する際に用いられるトラクターを自動化して収穫してもよい作物だけを的確に判別する技術ができると考えます。トラクターが自動で判別することができれば、収穫する際の人間の負担が軽減できるだけでなく経験で補っていた作物の熟成度も同時に図れるのです。

農機具とアグリの関連性とは

リピーターを生み出すために大切な味と安全性の向上が期待できる

至極当然ですが農業の経営がうまくいくためには生産率の向上だけでなく、収穫した作物そのものが美味しいかつ安全でなければ持続購入に至らず契約に結び付かないです。これまでは味の向上には収穫した後に追熟させたり、作物を一つだけ選んで経験で感じ取るか切ってみて糖度を調べて判別するという方法が取られています。

そして安全性においては、2011年を契機に消費者の間でニーズが高まっている要素です。

例えば残留農薬や放射能検査など、これまでは人間側が培ってきた情報を基に専用の機械に通して判別するという仕組みが取られています。ただこれらのことは人間の経験に基づくので、どうしても基準にばらつきが生まれてしまい味や安全性が完全に担保されないです。

そこで今後はaiにあらかじめ情報を組み込むことによって、これらの作業をしなくても超音波などを当てて中身を判別することで経験や切って確かめることなく味を確かめられます。そして安全性においても農薬を使ってもaiが判別してきれいに洗浄する技術や、残留放射能においても自然界に存在する適切な量をデータとして組み込んでおけば危険かそうでないかの判別も可能になるのです。

これから先は天候に左右されないように室内栽培が主流になる

未来の農機具はどうなっているのかという予想をすると、人間が関与しなくてもaiが農機具を動かすだけでなく野菜を育てること自体が室内ですべて執り行われると予想されます。天候不順でも取り上げましたが、近年では温暖化やヒートアイランド現象によって1年の平均気温の急上昇だけでなくゲリラ豪雨や大型台風の到来によって屋外で野菜を育てるのが玄人でも難しい状態になろうとしています。

それでは野菜の自給率が急激に低下することにつながってしまうため、今後も温暖化やヒートアイランド現象が続くのであれば別の方法を模索する必要性が生まれているのです。その方法の一つが屋外ではなく室内で育てる方法であり、例えば野菜に必要な日光はaiが計算して専用のLEDライトを用いて生育を促すことが実施されています。

さらに雑菌が多い土を用いらずに栄養液を用いて栽培するので生育が早いだけでなく、野菜に合わせて温度管理もすることで雑菌や虫の影響を考えずに美味しい野菜を収穫することも可能です。これまで農機具にaiを組み込む目的は人間の足りない部分を補うためでしたが、これからの野菜の安定供給を考えるとaiが農機具を用いて野菜を育てる時代が来ると考えます。